ftpについて




ftpとは?

ここで言う"ftp"は、ARPANET標準のファイル転送プロトコルであるFTP(File Transfer Protocol)を用いて、他のホストコンピューター間でファイルの送受信を実現するためのソフトウェアのことを指します。
お客さまが作成されたWebページやCGIなどのファイルを各サーバーに転送するには、この"ftp"が必要になります。

ftpは、MacintoshやWindows95、98系は、他にフリーウェア、シェアウェアで各種telnet用ソフトウェア("
Fetch(Macintosh用)"や"Next FTP(Windows用)")がありますので、窓の杜Vectorなどからダウンロードされるのもよろしいかと思います。

ファイルの転送(アップロード)先について

作成したWebページやCGIなどのファイルの転送先ですが、基本的にはお客さまの「ホームディレクトリ」下の"public_html"ディレクトリ下に、ご自由に転送していただければOKです。

実例を挙げてみますと、


ユーザー名 "hogehoge"さんのページ構成

~hogehoge ------------------- public_html(ディレクトリ)
   (ホームディレクトリ)         |
                                  |
                                  |--- index.html … ホームページ
                                  |    (http://www.pegasus.ne.jp/~hogehoge/ で
                                  |      WWWブラウザに表示されるページ)
                                  |--- page01.html …  その他のページ
                                  |--- page02.html
                                  |--- page03.html
                                  |--- page04.html
                                  |--- page05.html
                                  |
                                  |--- images(ディレクトリ)
                                  |      |
                                  |      |--- banner.gif … バナー画像
                                  |      |--- image01.jpg … 画像ファイル
                                  |      |--- image02.jpg
                                  |      |--- image03.jpg
                                  |      ~
                                  |
                                  |--- cgi-bin(ディレクトリ)
                                  ~      |
                                         |--- nazonazo.cgi … CGIファイル
                                         |--- bbs.cgi
                                         ~

…の様になります。
(もちろん、これはあくまで一例にすぎません。)

ftp用ソフトウェアの設定項目

ftp用ソフトウェアをお使いになられる際の各設定項目は、弊社から発行された「ペガサスパワードサーブ承諾通知書」の以下の項目を御参照ください。

ftpソフトウェア指定項目 「承諾通知書」項目
アップロード先サーバー名 upload先サーバー名
ftpログイン名 WWWユーザーID
パスワード WWWパスワード

ftpの使用例

実際にftpを使用してのWebの更新例をご紹介します。

(この場合、基本としてUNIX系OSでの実例を挙げさせていただきます。MacintoshやWindows95、98系のソフトウェアについては、各ソフトウェアに附属のマニュアルやドキュメントをご参照ください。また、Windows95、98のMS-DOSプロンプトからftpコマンドを使用する場合は、以下の例を参考にして行なってください。)

※注)この実例では、上記のユーザー名"hogehoge"さんのページ構成を完成させる事を想定させていただきます。

まず、自分で作成したページを格納しているディレクトリへ移動しておきます。
(ここで移動しておかなくても、ログイン後でも"lcd"コマンドで移動できます。)
シェル上のプロンプト(この事例では"$")から


$ ftp www.pegasus.ne.jp

と入力します。
(※ただしこの例は、「ペガサスパワードサーブ承諾通知書」の「upload先サーバー名」が、"www.pegasus.ne.jp"の場合。)

すると、


Connected to www.pegasus.ne.jp.
220 ProFTPD 1.2.0pre7 Server (Pegasus Network) [mercury.pegasus.ne.jp]
Name (www.pegasus.ne.jp:hogehoge): 

…とユーザーID(アカウントネーム)を要求して来ますので、

続けて、「ペガサスパワードサーブ承諾通知書」の「WWWユーザーID」を入力します。


Name (www.pegasus.ne.jp:hogehoge): AAA99999

(この事例では「WWWユーザーID」は"AAA99999"です。)

ユーザーIDを入力後、パスワードを要求して来ます。


331 Password required for hogehoge.
Password:

ここで、ご自分のパスワード(「ペガサスパワードサーブ承諾通知書」の「WWWパスワード」)を入力してしてください。
※注:入力したパスワード文字は、画面には表示されません。)

パスワードが認証されると、


230 User hogehoge logged in.
Remote system type is UNIX.
Using binary mode to transfer files.
ftp> 

…とメッセージが表示され、ログインが成功します。
(ftpログイン時のプロンプトは"ftp> "になります。)


コマンド"dir"(または"ls")でファイルの一覧を表示します。
(ここで表示されるファイルの一覧は、あくまでログインしたリモートマシンのホームディレクトリのものです。)


ftp> dir
200 PORT command successful.
150 Opening ASCII mode data connection for file list.
drwxrwxr-x  14 hogehoge  member       1024 Nov 15 20:43 public_html
226 Transfer complete.

ファイル一覧に"public_html"ディレクトリがありますので、"cd"コマンドでその下に移動します。


ftp> cd public_html

"public_html"ディレクトリ下に移動しましたので、ここで"dir"コマンドでファイル一覧を見てみます。


ftp> dir
200 PORT command successful.
150 Opening ASCII mode data connection for file list.
-rw-r--r--   1 hogehoge member       3285 Nov 16 23:13 index.html
drwxrwxr-x   2 hogehoge member       1024 Nov 16 23:20 images
226 Transfer complete.
ftp> 

"public_html"ディレクトリにはすでに前回更新した"index.html"と"images"ディレクトリが存在しているのが分かります。

ファイルを転送する前にファイル転送形式を"binary"(バイナリ)モードにしておきます。
コマンドは"binary"または"bin"です。


ftp> bin
200 Type set to I.

まず、"public_html"ディレクトリ下に"put"コマンドで、ローカルマシンで作成した"index.html"ファイルを転送します。


ftp> put index.html 
local: index.html remote: index.html
200 PORT command successful.
150 Opening BINARY mode data connection for index.html.
226 Transfer complete.
3285 bytes sent in 3.95 secs (0.8 kB/s)
ftp> 

次に"page01.html"〜"page05.html"までのファイルを"mput"コマンドで一括で転送します。
("mput"コマンドはワイルドカード"*"が使用できます。)


ftp> mput page*.html 
mput page01.html? 

…と、"page01.html"ファイルを転送するかどうか聞いてきますので、"y"と答えます。


mput page01.html? y
200 PORT command successful.
150 Opening BINARY mode data connection for page01.html.
226 Transfer complete.
10260 bytes sent in 3.95 secs (0.8 kB/s)

すると、"page01.html"ファイルを転送します。
続けて、"page02.html"ファイルから"page05.html"ファイルまでも同様に転送するか聞いてきますので、その都度"y"と答えていきます。


mput page02.html? y
200 PORT command successful.
150 Opening BINARY mode data connection for page02.html.
226 Transfer complete.
3285 bytes sent in 4.05 secs (0.8 kB/s)

          (中略)

mput page05.html? y
200 PORT command successful.
150 Opening BINARY mode data connection for page05.html.
226 Transfer complete.
3285 bytes sent in 2.37 secs (0.8 kB/s)
ftp> 

次に"images"ディレクトリ下に"banner.gif"および"image01.jpg"〜"image03.jpg"ファイルを転送します。
先程と同様、"cd"コマンドでリモートマシンのディレクトリを移動します。


ftp> cd images

(ここで、リモートマシン内で転送したいファイルがカレントディレクトリ上にない場合は、ファイルの存在するディレクトリに"lcd"コマンドで移動しておきます。)

ファイルの転送の方法は先程と同様です。


ftp> put banner.gif 
local: banner.gif remote: banner.gif
200 PORT command successful.
150 Opening BINARY mode data connection for banner.gif.
226 Transfer complete.
5202 bytes sent in 0.72 secs (7.1 kB/s)
ftp> mput *.jpg
mput image01.jpg? y
200 PORT command successful.
150 Opening BINARY mode data connection for image01.jpg.
226 Transfer complete.
124458 bytes sent in 72.86 secs (1.7 kB/s)

          (中略)

mput image03.jpg? y
200 PORT command successful.
150 Opening BINARY mode data connection for image03.jpg.
226 Transfer complete.
98050 bytes sent in 129.08 secs (0.9 kB/s)

最後に"nazonazo.cgi"と"bbs.cgi"ファイルを"cgi-bin"ディレクトリ下に転送します。
しかし、"public_html"下に"cgi-bin"という名前のディレクトリは存在していませんので、ファイルを転送する前に"mkdir"コマンドでディレクトリを作成しておきます。

まず、"public_html"ディレクトリ下に移動します。


ftp> cd ..
250 CWD command successful.

続いて、"mkdir"コマンドで"cgi-bin"ディレクトリを作成します。


ftp> mkdir cgi-bin
257 "/public_html/cgi-bin" - directory successfully created.

ディレクトリが作成できたかどうか確認してみましょう。


ftp> ls
200 PORT command successful.
150 Opening ASCII mode data connection for file list.
drwxr-xr-x   2 hogehoge member       1024 Nov 18 00:54 cgi-bin
226 Transfer complete.

ディレクトリが作成できているようなので、"cd"コマンドで移動し、ファイルを転送します。


ftp> cd cgi-bin       
250 CWD command successful.
ftp> mput *.cgi
mput bbs.cgi? y
200 PORT command successful.
150 Opening BINARY mode data connection for bbs.cgi.
226 Transfer complete.
49187 bytes sent in 0.72 secs (7.1 kB/s)
mput nazonazo.cgi? y
200 PORT command successful.
150 Opening BINARY mode data connection for nazonazo.cgi.
226 Transfer complete.
13 bytes sent in 0.84 secs (6.4 kB/s)

以上でファイルの転送がすべて終了しました。


さて、ファイルの転送もすべて終了しましたので、ftpを終了したいと思います。
ftpを終了するには、プロンプトから"close"コマンドを入力します。


ftp> close
221 Goodbye.

…と入力します。するとFTPセッションが終了します。
そしてコマンド入力待ちのプロンプトを表示します。ここですでに定義されたマクロがあれば、すべて無効になります。

ここでFTPセッションを完全に終了するには、"bye"コマンドを入力します。


ftp> bye
$ 

…と入力してください。
FTPセッションを終了し、 ftpコマンドの実行を終了します。
("bye"の代わりに"quit"と入力してもかまいません。)

長くなりましたが、ftpの基本的な操作の流れは以上です。

 
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